今年、国のかたちに関わるある安全保障政策の見解が行われた。4月、政府は防衛装備品の輸出に関する方針を変更。殺傷能力ある武器輸出を原則可能とした。半世紀前、三木内閣は実質的にすべての武器輸出禁止。その後、例外的措置として部分的に輸出を認めてきたが2014年、安倍内閣はルールを大きく転換。防衛装備移転三原則などを定め5類型に限り輸出判断するとした。今年、5類型を撤廃。今、フィリピンと防衛装備品の輸出に向けた協議を進めている。南シナ海を巡る領有権をめぐり中国と対立を深めるフィリピン。防衛力を高めるため日本の装備品を求めている。輸出に向けて議論が進められているのが海上自衛隊のあぶくま型護衛艦。退役を予定しているあぶくま型護衛艦は対艦ミサイルや魚雷発射装置などを搭載している。政府は護衛艦の輸出を通じて同志国との関係を深めることで日本の安全保障にもつなげる狙い。自衛隊はフィリピンで地対艦ミサイルの射撃訓練を実施。ミサイルにもフィリピン側は関心を示している。一方、中国は日本のこうした動きに対し新型軍国主義だと指摘している。殺傷能力のある輸出が日本の安全保障をもたらす影響に対し調査では良い影響が大きいが35%、悪い影響が大きいが39%と意見が分かれた。中満さんは武器輸出を巡る国際的なルールづくりの面でも日本が果たせる役割があると指摘した。安全保障3文書の年内改訂を目指す政府。小泉防衛大臣は議論であがった課題について問いた。国民の中でも様々な意見が出ている殺傷の能力のある武器輸出。そのリスクについて「もしも我々が動かなかったら代わりにどういった国がそこを埋めてくるのか。これについてもご理解いただけるようにできる範囲の説明をさせていただく」。専守防衛を掲げる日本。防衛力強化に対する国民の理解を得られるのかについて「日本はあくまでも新たな戦争や紛争を起こさせないためにも必要な防衛力を整備する。厳しい安全保障の現実を今まで以上に丁寧に分かりやすく伝えることが大事」などと説明した。国際情勢が揺れ動く時代。日本はどのような進路を辿っていけばいいのか。番組の調査で今後、何を強化すべきか複数回答で訪ねた結果、調査を担当した同志社大学・飯田教授はアメリカとの同盟関係や国連など多国間の枠組みよりも同志国との連携や日本独自の防衛力が上回ったことに注目すべき、調査全体からアメリカの戦争に巻き込まれる不安が読み取れると指摘している。中満さんは機能不全が指摘される国連に対して日本が果たせる役割があると言及した。石川さんは国連が平和的手段で紛争の解決を目指していることに勝ちを見出すべきという。
