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「こみっと」 のテレビ露出情報

オープンから1か月、食事処で働く人はいまだ集まっていなかった。社協職員の菊地孝子は温厚で人なつっこい雰囲気がぴったりだと人集めを任された。ひきこもり状態にある113人の家を訪ねたが応じてくれる人はいない。そんな孝子の姿を不審そうに見つめる男がいた。それが10年来ひきこもり状態にあった小玉だった。こみっとが実際の就職につながるとは思えなかった。しかしまゆみはどんなに拒まれてもひきこもりを家族だけの問題にはしたくなかった。ある経験があった。数年前、三男が自宅にこもるようになった。きっかけは学校でのトラブル。長男の宣匡はこの問題を家族の中で解決すべきだと考えていた。しかしまゆみは家族にできることの限界を感じていた。何度も話を聞いたが三男は詮索されるのを嫌がった。学校を転校させても問題は解決しなかった。こみっと開設準備の最中、三男は自ら命を絶った。まゆみはひきこもり支援をやめようと思ったが「自分にこそできることがある」と思いとどまった。
同じ頃、大量の失業者を救おうと国の新しい制度が始まった。ヘルパーの講座を受けながら毎月10万円の給付金を半年間受け取れるというものだった。就職への道筋が明確に見える制度。これなら興味を持つ人がいるのではないか。しかし高いハードルがあった。参加者の就職率が低ければ次の年は訓練が実施できなくなってしまう。それでもまゆみは「彼らの可能性を信じよう」、孝子も同じ気持ちだった。パンフレットを持って小玉の家を訪ね「資格をとりませんか」と話すと、その言葉に小玉が反応した。訓練初日、一体何人来てくれるのか。その数15人、そば打ち以来姿を見せなかった松原。そして小玉もいた。訓練中まゆみや孝子も共に闘った。その結果誰一人脱落することなく全員がヘルパーの資格を取得。将来への道を見つけた小玉と松原は、こみっとで就職に向けた訓練を始めた。基金訓練を足掛かりにこみっとで働く人も増え食事処は大繁盛。「ひきこもりは怠け者」、そんな声は聞かれなくなった。こみっとで訓練を続けた小玉は5年後に社協に就職し特産品作りという新事業を任された。松原はこみっとで自信をつけ国家資格の介護福祉士も取得、施設に就職。まゆみたちの取り組みへの参加者は5年で70人を超えた。113人のひきこもり状態にある人のうち86人は介護施設や民間企業などで働き始めた。27人は医療や福祉とつなげ社会から孤立した人はゼロになった。「人生は何度でもやり直せる」いつしかそれがこの町の常識となった。
住所: 秋田県山本郡藤里町藤琴字三ツ谷脇110-1

他にもこんな番組で紹介されています…

2025年2月22日放送 19:30 - 20:15 NHK総合
新プロジェクトX〜挑戦者たち〜人生は何度でもやり直せる 〜ひきこもりゼロを実現した町〜
2015年4月、生活困窮者自立支援法が施工された。施行前、法案の作成に関わった国の官僚たちがやって来た。官僚たちは人口4000人の街が新しい法律を先取りしていたことに驚いた。ことしで「こみっと」は開設から15年を迎える。今、こみっとではたらくのは元引きこもりの人たちだけではない。年齢や障害あるなしかかわらず誰もが活躍出来る場へと広がった。ひきこもり支援のモデ[…続きを読む]

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