クボタは年商3兆2000億円、従業員数5万2000人。国内に59、海外に160のグループ会社を持つ世界的なガリバー企業。あまり知られていないのがエンジンの自社生産。作ったエンジンの半分以上を他メーカーに販売している。そのため、バリエーションは3600種類。恩加島事業センターでは金属を溶かしてクランクシャフトなどを収める重要な部品を製造している特殊な砂や薬剤を使って砂型を作り、溶かした金属を流し込んで冷まして型を取り除くと鉄製の部品が出来上がる。冷却水を通す水路を形成する型の薄さは2mm。クボタでは中空ケレンという鋳物の技術でこの薄さを可能にしている。通常、水路は後からドリルで開けられるが、クボタは鋳物で最初から水路を作ることでよりコンパクトで高い冷却効果を持つエンジンを作ることができる。