来月6日は、中秋の名月。創業1937年の東京・板橋区の老舗和菓子店では、焼きめをつけた団子に醤油ダレを絡ませたたれ団子が名物。一串110円。自家製あんこたっぷりのよもぎ団子も110円。店では、中秋の名月を前に、予約が入り始めた月見団子の値段を決めかねていた。原料となるもち米の仕入れ値が異常に高騰しているという。ブランドもち米「こがねもち」はことし、相次いで値上げが行われ、来月の仕入れ値は2万9400円だという。去年12月時点は、1万2100円だったという。値上げの背景にあるのは、令和のコメ騒動。生産現場では、作物をもち米から主食用米に切り替える農家が増加し、もち米も争奪戦になった。店では去年6月、たれ団子を10円値上げした。この春には、団子の大きさを数ミリ小さくし、100個分の材料で108個の団子を作るようにした。店主は、理想価格は140円くらいだが、お客さんが引いてしまうから、10円を上げようか考えているなどとした。