歌手の藤あや子さん。去年5月に子宮体がんを公表した。病気の経験を通じて得た思いとはなんだったのか、多くの人を歌で魅了してきた藤さんに話を聞く。秋田県出身の藤あや子さん。地元で民謡歌手をしていた藤さんは、26歳のときに上京し、演歌歌手としてデビューした。「こころ酒」が大ヒットし、31歳のときに紅白歌合戦に初出場。今も第一線で活躍し続けている。去年5月、自身のブログで子宮体がんの手術を受けたことを公表した。子宮体がんは子宮の上部に出来るがんで、40代後半から患者が増え始め、50代、60代でピークを迎える。患者は2020年は1万7000人余りで、子宮けいがんよりも多くなっている。不正出血などの自覚症状があることが多く、早期に見つかれば予後はよいとされている。一般的な治療法は、子宮と卵巣の全摘手術。不安を感じる藤さんに夫がかけてくれたことばは、今も忘れられないという。藤さんの夫は「赤ちゃんのベッドだから」とし、この言葉で藤さんは涙したという。入院中支えになったのは友人たちの温かさ。手術翌日からリハビリをはじめ、5日で退院。その10日後には、仕事に復帰した。今は経過観察を行っていて、病気を経験したことで歌への思いが変わったという。藤さんは「歌うことが当たり前ではないんだと思い、自分の歌に気持ちが入り込んだ」と語る。藤さんは病気を経験し女性にはおかしいと感じたらいち早く受診してほしいと思うようになったと語った。スタジオでは初期段階での受診が重要だとした。