老舗のスープは特別な具材を使わないシンプルなものが多いのにおいしくなるのは「炊きたて」だからであるという。京都で創業78年となった今も行列が絶えない老舗「第一旭本店」。そのスープは常に肉を炊いている状態で脂がフレッシュであるとのことだった。またスープはどんぶりの縁まで並々とたっぷり入っていた。さらにちゃん系の代名詞ともいえるチャーシューも切置きせず、「大童ラーメン 城内店」ではオーブンで焼いたチャーシューを麺を茹でている間にカットし切りたてのチャーシューを乗せて提供していた。さらにこだわったのがそれらを支えるふわふわの麺だった。開発を依頼られた新宿だるま製麺の武田将人氏は現代のニーズとは逆の発注に戸惑ったという。現在定番の人気麺の1つは噛み応えのある極太麺だがちゃん系が目指したのは創業58年の老舗から受け継いだ味を守るらぁめん ほりうちのような麺だった。そんな食べ飽きない麺を作るため試作回数は200~230回くらいで完成したのが作りたて・熱々スープがなみなみでチャーシューがどっさりでその下からふわっと麺が顔を出すいたって普通のラーメンであった。その1号店は創業メンバーの家族の名前から取ったという「神田ちえちゃんラーメン」だった。客が客を呼びコロナ禍を生き延びた「黄金の方程式」は今でも残っていた。
住所: 東京都千代田区鍛冶町2-13-7
