愛知・春日井市の「てとりんハウス」は、介護に悩む家族の相談に乗るカフェ。相談を受けるのは、てとりん代表で元看護師の岩月万季代さんだ。いま日本の介護は危機を迎えようとしている。要介護・要支援の認定者数が2022年度末で約700万人にのぼり、2040年には約872万人まで膨れ上がるという推計もある。一方で、介護現場の人手不足は深刻で、介護難民が増えれば負担は家族にのしかかる。愛知県内では去年、介護疲れで妻が夫を殺害。妻はうつ病を患い、心中を決意していたという。岩月さんは、病気の後遺症が残る夫の相談に訪れた女性を、同じ後遺症が残るデイサービス利用者に引き合わせた。そんな岩月さん自身も、母親の介護に悩んだ介護者の1人。その経験から約10年前にてとりんハウスをオープンしたが、介護者支援を取り巻く現状は厳しいまま。春日井市でも、要介護者の家族の支援まで手が回らないのが現状だ。
「てとりんハウス」利用者の平木敬二さんは、要介護5の母親・英子さんの介護を行うため仕事を辞めた。英子さんは、介護生活の中で息子の敬二さんにだけわがままを言い、強く当たるようになったという。国の調査では、要介護5の場合、同居家族で「ほとんど終日」介護をしているという人の割合が6割を超えている。
「てとりんハウス」利用者の平木敬二さんは、要介護5の母親・英子さんの介護を行うため仕事を辞めた。英子さんは、介護生活の中で息子の敬二さんにだけわがままを言い、強く当たるようになったという。国の調査では、要介護5の場合、同居家族で「ほとんど終日」介護をしているという人の割合が6割を超えている。
住所: 愛知県春日井市篠木町2-1281-1