アウン・サン・スー・チー氏は5年前の軍によるクーデーターで拘束されたあと、非公式な裁判で有罪判決を受けた。現在81歳だが、家族や弁護士との面会は認められず、近況はほとんど公表されていない。健康状態が懸念され、国際社会は早期解放を求めている。ミャンマーは今年1月にかけて民主派を排除する形で総選挙が行われた。軍は文民による政治に移行したと主張しているが、選挙を経て大統領に選出されたのは軍トップだったミン・アウン・フライン氏だった。その政権がいま、アウン・サン・スー・チー氏の写真を公表した背景には、国際社会への復帰につなげたいという狙いがある。写真が公表されたあとは、ミン・アウン・フライン氏がタイを訪れ首相と対談した。ミャンマーはかつてアジア最後のフロンティアと呼ばれ、日本企業も相次いで進出したが、クーデーター後企業活動は停滞している。タイとの関係強化を事態打開の足がかりにしようと合わせた可能性もある。11月のASEAN首脳会議ではミャンマーの本格復帰を巡る議論が行われるとの見方が出ている。
