高木さんが食道がんになったのは48歳のとき。最初に感じた違和感は、晩ごはんを食べていたときに胸のあたりに食べ物が引っかかる感じがしたという。たまたま1週間後に受診予定だった人間ドックで検査を受けることに。すると食道がんステージ3と言われたという。食道がんは、初期症状が出にくく、出たとしても逆流性食道炎と似ているため放置してしまうケースが少なくない。その後の症状は、日を追うごとに徐々に引っかかりが強くなっていったという。食道がんは進行スピードが速いのも特徴。わずか3ヶ月で水分が食道を通りにくくなるほど進んでしまうことも。主な原因と考えられているのは、過度な飲酒や喫煙、暴飲暴食。特に注意してほしいのは、飲酒したときに顔が赤くなる方。アルコールは血流で肝臓に運ばれアセトアルデヒドという物質になる。これは発がん性物質で、通常は酵素によって分解・排出される。しかし分解能力が低いとアセトアルデヒドが肝臓に残ってしまいそれが血液に戻り血管を拡張させる。これがお酒を飲んで顔が赤くなる理由。血流で肺に運ばれたアセトアルデヒドが呼気に混じり、それが食道にくっついてしまうことで食道がんのリスクが高くなってしまうことも。