佐別當は多拠点生活を送っているが、現在は静岡県の三島と北海道の札幌を中心に全国のアドレスの拠点をまわって暮らしている。その多拠点となる施設では佐別當の歓迎会が行われ、アドレスにいろいろな意味で期待を寄せる地元住民が集結。今では地域の人にも他頼りのされるが過去には苦い経験も。1977年に大阪府八尾市で生まれた佐別當は外務省や国連に入って世の中をかえたいと立命館大学の国際関係学を専攻した。そこで一人1台配られたのは当時まだ珍しかったアップル製のノートパソコン。これが佐別當の進路を変えた。大学卒業後にはITベンチャーに就職。そこで人生の転機があった。シェアリングエコノミーとい新しいビジネス分野と出会ったが、個人同士で行うモノやスキル、場所のやりとりをインターネットを使って仲介するサービスのことで、メルカリはモノ、ココナラはスキルをやりとり。自宅の貸部屋を貸し出すエアビーアンドビーもシェアリングエコノミーの代表例で、このサービスこそ自分の目指すべき領域だと感じた佐別當は行動に出た。まずはシェアリングエコノミー協会を設立し、普及活動に乗り出す。すると、人口減少の進む自治体からのシェアリングエコノミーを活用したいという相談が非常に多かったという。都会の人と地方に導く取り組みがこうして始まったが、佐別當がまず目をつけたのは熱海。若者やファミリー層向けの気軽にお試し移住をという企画を熱海市と連携し立ち上げ市の駐車場にキャンピングカーを並べて試しに住んでもらうというアイディアだった。話は進み、周辺住民への説明会に臨んだ佐別當だったが住民はその取り組みに大反対だった。