米国のバイデン大統領は21日午後、日本時間のきょう午前3時ごろ、SNSのXで声明を発表した。この中で、「民主党や国にとっては、私が選挙戦から退き、大統領としての残りの任期の全うに集中することが最良だと信じている」として、秋の大統領選挙での再選を断念し、選挙戦から撤退する考えを明らかにした。また、バイデン氏は別の投稿（X）で、「私はことしの選挙に向けた党の候補者として、カマラを全面的に支援し、推薦したいと思う」と述べて、カマラハリス副大統領を後任の大統領候補として支持する考えを示した。さらに「民主党員よ、今こそ団結してトランプ氏を打ち負かすときだ」と述べて、ハリス氏への支持を呼びかけた。バイデン氏は今週、国民に向けて、撤退するという決断について詳しく説明するとしている。再選を目指す現職大統領が選挙戦の途中で撤退するのは、1968年のジョンソン大統領以来56年ぶりの事態。ハリス氏は21日、声明を出し「バイデン大統領の支持を得られたことを光栄に思う。この指名を勝ち取るつもりだ」として、意欲を示した。また、民主党の重鎮でバイデン大統領の盟友とされるペロシ元会議長は、SNSのXで、バイデン大統領のこれまでの功績などに謝意と敬意を表した。一方、トランプ氏は自身のSNSで「いかさまバイデンは大統領としても大統領候補としてもふさわしくなかった。彼は嘘やフェイクニュースなどで大統領の座についただけだ。彼の周りにいる全ての人々が、彼には大統領になる能力がないことを知っていた」と投稿し、改めてバイデン大統領を非難した。その上で「彼が大統領であることによって私たちは非常に苦しむが、彼が与えたダメージからすぐに回復することができるだろう。米国を再び偉大にするのだ」と投稿した。