今回のアメリカとイランの戦闘で、地政学上の要衝であるホルムズ海峡が通行できなくなることの影響の大きさが改めて示された。軍事作戦が続いていた先月、イランはホルムズ海峡の事実上の封鎖に踏み切った。イランは数十個の機雷を敷設したとされ、さらに通航料を徴収して船舶の通行を認めていたという。これに対抗するためアメリカ側も先週13日からイランの港を出入りする船舶に対する封鎖措置を行っている。アメリカ中央軍のSNSによると、17日午前までに合わせて19隻がアメリカ軍の指示に従ってイランに引き返したという。こうしたなか、ホルムズ海峡の安全な航行に向けた各国の動きが出ている。17日、イギリスとフランスが主導して、日本を含む約50の国などの首脳や関係者が参加する会合を開催し、機雷除去の支援など具体的な計画作りをさらに加速させる方針を明らかにした。すでに10か国以上が海峡での活動に参加を表明している。ホルムズ海峡の封鎖が継続されているが、国際法の観点で今の事態について早稲田大学・萬歳教授は「国際海峡には通過通航権という非常に強い権利がある。武力紛争の期間中でも優先的に適用されると考えられているので、そもそもアメリカが封鎖しているというのは、通過通航権の航行の自由の侵害になる」、東京大学大学院・鈴木教授は「国際法上はやってはいけないことではあるが、現実として海峡は封鎖されている。脅しをかけるだけで封鎖が効果的になってしまうというところに非常に難しい問題がある。しばらくは、こうした行為を辞めさせるのはどうしたら良いかということが、ホルムズ海峡の安全を確保するために重要なポイントになる」と述べた。トランプ大統領にとってのホルムズ海峡の安全な航行の確保について、上智大学・前嶋氏は「やはりアメリカの株価や原油価格に影響する。痛い形でガソリン価格が上がっていく。どこまで上がるのかという話が二転三転している。上がるんじゃないかからここ数日は下がると仰っている。日々こっちいくのかなあっちいくのかなと考えてると思います」と話した。ホルムズ海峡が戦争の取引材料とされている点について、放送大学・高橋教授は「残念ながらこの段階になって日本にできることはあまりない。中長期的にはホルムズ依存を下げる努力が必要。いつまで閉まっているか分からないという現実を素直に受け入れて日本の国内対応を考えるべき」と述べた。
