開幕が間近に迫ったパリパラリンピック。フランスで第2次世界大戦でナチスドイツの占領下にあったフランス・パリが解放されてから80年となるのを記念する式典が開かれ、パラリンピックの聖火も披露された。式典ではフランス・マクロン大統領が演説し、かつてナチスドイツのヒトラーがパリの街の破壊を命じたときに述べたとされる「パリは燃えているか」ということばに触れながら、「80年後、聖火と歓喜の夏。五輪パラリンピック開催地パリに再び視線が注がれている」と述べた。28日の開幕を前にフランスに到着したパリパラリンピックの聖火をともしたトーチが、住民の代表の手で会場に運ばれた。パラリンピックの聖火は今後、フランス各地でリレーされたあと、28日の開会式当日に、パリで聖火台にともされる。
競泳の会場で調整を続けるのは、ロシアの軍事侵攻が続くウクライナの選手たち。女子視覚障害のクラス・アンナステツェンコ選手と男子視覚障害のクラス・ダニーロ・チュファロフ選手。ステツェンコ選手は、過去2大会で4つの金メダルを獲得。チュファロフ選手も去年の世界選手権で100mバタフライなど3つの金メダル。メダル争いで日本勢の強力なライバルとなる。チュファロフ選手は「生き続けていること、強いこと、戦えること、勝てることを示したい」、ステツェンコ選手は「両親は家を失い、（その地元は）占領されている。母国をしっかり代表すると思っている。我々は強いことを示したい」と語った。