米国・ワシントンで開かれるNATOの首脳会議。まもなく創設75年の節目を迎えた記念式典が行われ、開催国のバイデン大統領が演説し、NATOの存在意義と加盟国の結束の重要性を訴えるものとみられる。これに先立ちNATOのストルテンベルグ事務総長はウクライナで弾薬が不足してきたことを踏まえ、加盟国や友好国の防衛産業どうしの協力強化の重要性を強調した。会議ではウクライナへの軍事支援を強化するため、NATOの役割を拡充し、兵器の供与やウクライナ軍兵士の訓練について加盟国間の調整を担うことや資金確保に向けた取り組みについて合意する見通し。欧州ではNATOのあり方を見直す考えを示してきたトランプ大統領が秋の大統領選挙で返り咲いた場合NATOの結束への影響を懸念する声も出ている。一方自身の年齢に対する不安が広がる中、バイデン大統領が首脳会議で議論をリードし指導力を示すことができるのかも注目されている。