秩父蒸留所へ。ベンチャーウイスキー代表取締役・マスターブレンダー・肥土伊知郎さん58歳。ウイスキーの世界的品評会において、2017年から6度の最高賞に輝いたウイスキー、イチローズモルトを生み出すなど世界を魅了。ことし3月、日本のウイスキー業界の復興の先駆者として、技術革新をもたらしたことが評価され、個人に贈られる最高賞、ホールオブフェイムを日本人最年少で受賞し、殿堂入りを果たした。これまでの主な日本人受賞者:サントリー名誉チーフブレンダー・輿水精一、キリンマスターブレンダー・田中城太。モルトウイスキーは原料が大麦麦芽のみのウイスキーで香味が豊かでコク深く個性的な味わい、グレーンウイスキーは大麦以外の穀物(トウモロコシなど)が主原料のウイスキーでまろやかな味わいで飲みやすい、現在流通量が最も多い。ブランドアンバサダー・吉川由美さんの案内で、ウイスキー造りを見学。モルトウイスキーは大麦麦芽と水と酵母の3つだけで造り、粉砕した大麦麦芽とお湯を混ぜてデンプンを糖化させた甘い麦汁を抽出するが、これは味わいに影響を与える「うまみ」が生まれる重要な工程とのこと。出来た麦汁に酵母を加え、約5日間発酵させてもろみを作る。風味の決め手となる香味成分が作られる大事な工程だが、この蒸留所では木桶にミズナラという国産材を使っているという特徴があるとのこと。その後銅製のポットスチルで加熱・冷却を繰り返し、もろみを気化させることでアルコールを濃縮し度数を高め、透明な原酒が完成する。原酒に水を加えて様々な種類の木樽に詰めて3年以上熟成させるが、その材質や熟成年数などによって個性あふれるウイスキーとなるそう。熟成に使うたるの多くは輸入物だが、こちらでは自社でも一から製造し特徴的な独自の風味を追求し続けているとのこと。
最後に熟成させた原酒を樽から出し、複数を調合することでブレンデッドウイスキーが完成するが、味を決めるのがブレンダーの役目とのこと。まずは原酒の特徴を捉えるためにテースティングをするとのことで、今回特別に中山がテースティング体験を行った。
最後に熟成させた原酒を樽から出し、複数を調合することでブレンデッドウイスキーが完成するが、味を決めるのがブレンダーの役目とのこと。まずは原酒の特徴を捉えるためにテースティングをするとのことで、今回特別に中山がテースティング体験を行った。