次のイラン大統領はどのように決まるのか。イランの大統領選挙は誰もが自由に立候補できるわけではなく、立候補者が政治を担うのに適切かどうかを事前に審査するイラン特有の仕組みがある。事前の審査はイスラム法学者などで構成された護憲評議会と呼ばれる組織が行い、その人選は最高指導者のハメネイ師らが決めるためハメネイ師の意向が大きく反映される。前回2021年の大統領選挙では、欧米との対話を重視する穏健派や改革派と呼ばれる勢力の有力候補がこの事前審査で相次いで失格となり、保守強硬派のライシ政権が誕生することになった。このため次の大統領がどのような人物になるのかはハメネイ師の意向も鍵となる。大統領選挙は今月30日に立候補の届け出が始まり、投票は来月28日に行われる予定で、今後、政治的な駆け引きが活発化する見込み。