国際ボクシング協会(IBA)は10日、去年のパリオリンピック女子で性別に関して議論になった選手の出場を不当に認めたとして国際オリンピック委員会(IOC)に対し法的措置を取ると発表。対象となった選手のアルジェリアのエイマヌン・ハリフ選手、台湾のリン・ユーティン選手は世界選手権では検査の結果、女子選手として参加資格がないと判断されていた。国際オリンピック委員会は2人が女性だとする見解を示し、パリオリンピックへの参加を容認。結果的に2人は金メダルを獲得。今回、国際ボクシング協会は女子選手の機会を不当に奪ったうえ、競技者の安全を脅かす行為が刑事訴追の対象になると主張。このきっかけとなったのがトランプ大統領がトランスジェンダーの選手を女子スポーツから排除する大統領令に署名したこと。国際ボクシング協会はこれを正当性の根拠とし、女子スポーツの健全性を守るためのIBAの努力を裏付けるものと主張。世界陸連は10日、男性ホルモンのテストステロン値が高い女子選手の出場資格の制限を厳格化するよう協議すると発表。