イギリスのEU離脱、リーマン・ショック、トランプ大統領の初当選などを見通してきた現代の予言者と呼ばれる、エマニュエル・トッド氏。その洞察を支えたのが人口動態。人口の変化から社会の揺らぎを読み解いた。ソビエト連邦崩壊のときは、乳児死亡率の上昇と成人男性の死亡率の高さから体制の終焉を察知した。乳児は特有の脆弱さを持つ存在。経済・社会・政治的な混乱は必ず乳児の死亡率に影響するという。2010年代のアラブの春のときは、出生率の低下と識字率の上昇から中東などの民主化運動を予測した。ロシア・ウクライナ戦争について、西側の経済制裁は効果はなく、プーチン政権は続くと述べている。27か国で翻訳された世界的ベストセラーの「西洋の敗北 日本と世界に何が起きるのか」。トランプ関税はアメリカに壊滅的な打撃を与えるという。アメリカが日本を守ることは絶対にないとのこと。