ミュージシャンの和田永は古い家電を楽器へ生まれ変わらせていて、ブラウン管ドラムを演奏してみせた。テレビから出た静電気を手でひろい、腰に装着したコイルからアンプへ送られることで音が鳴るという。和田は大学時代、映像入力端子に音声ケーブルを繋いでしまったところ、画面に縞模様が発生した。縞模様が映ったテレビから音を取り出せるのではないかという仮説を立て、縞模様から電子音を取り出すことができた。現在、100人以上のメンバーと活動し、活動の賛同者は楽器の材料を提供してくれる。師匠もいなければ、設計図も無い。仲間たちとアイデアを出し合いながら、未知の音を探求することにロマンを感じるという。和田は「百鬼夜行絵巻」に言及し、電子楽器で祭囃子しながら街中を練り歩きたいという。