地域の放送局とつないで地元のニュースをより詳しく伝える。今回は三重・津局から、三重県南部尾鷲市の観光スポット「オハイ」を紹介する。三重・九鬼町にある「オハイ」は国立公園の中にあり、3年ほど前からSNSなどで話題になって訪れる人が急増した。たどり着くには起点となる町から約2時間の山道を歩く必要があり、携帯電話の電波が繋がらないところもあり、「迷った」「滑落した」などと消防に助けを求める事例が相次いでいる。地元の人からは「登山するには軽躁すぎる人がいて驚く」、「登山口に近い地元の人の駐車場に勝手に車を止める人がいる」などという、観光客の急増やマナーの悪さに困惑する声があがっているという。クライミングをしたり、海に飛び込む人がいることを市民は問題視しているが、法律的にはクライミング用の金具を打ち込むことは法律違反として扱わないという。三重県山岳・スポーツクライミング連盟の山田さんは「景観や地域に負担がかからないように意識して行動することが大切。みんなが守っていく形をどう取れるのかが一番」などと話した。尾鷲市は、大きな事故につながらないよう国立公園の管理事務所や近くの住民などと会議を設置し、注意喚起や利用のあり方を検討するとしている。尾鷲市はオハイを訪れる人に「十分な準備をするとともに、危険な行動は避けてほしい」としている。オハイに関連する山岳遭難は先月までで5件6人となっている。現地は遊歩道が整備されているものの、十分な装備と余裕を持った登山計画が必要な場所だという。人が増えても山道や岸壁なので地域の人への経済的なメリットも少ないという。