株式会社スタジオアリス・牧野俊介社長の繁盛のキーワード1冊目は「瞬間を積み重ね生涯価値に変える」。スタジオアリスは子ども写真館として、お宮参り・七五三など、子どもの記念写真を撮影している。オリナス錦糸町にあるスタジオアリス錦糸町店を取材した。売り上げの約4割が七五三の写真だが、マタニティフォト・シニアフォトなど、子どもだけでなく家族の人生に寄り添う写真館へと進化している。1992年「子ども写真」に特化した写真館1号店を大阪に出店。子ども写真館は今でこそ一般化して当たり前となったが、当時は「アウトロー」と言われたという。牧野は「当時の写真館は気軽さ・便利さがなく、ショッピングセンターに入るということはなかった」と振り返った。全国に420店のスタジオアリスは7割がショッピングセンターの中にある。助産師による講演やマタニティヨガなどの「マタニティセミナー」、講師によるベビーマッサージや足形サービスなどの「ベビーセミナー」を全国の店舗で無料で実施し、写真を撮るきっかけ作りとしている。マタニティフォトでファンになってもらい、生まれてすぐの「ニューボーン撮影」につなげる。以前はお宮参りと七五三くらいしかなかったが、百日祝い、ハーフバースデーなど色々な撮影イベントを作り出している。最近はシニア向けの写真にも力を入れている。顧客生涯価値(通称:LTV)は企業との取引を開始してから終了するまでの間に1人の顧客が企業にもたらす利益の合計金額。長く利用してもらうほど高くなる。牧野はしっかり寄り添っていきたいと語った。スタジオアリスはアルバムに加えて、アクリルスタンド、キーホルダーなども販売し、多彩な撮影メニューで継続的にお客さんとの接点を作る家族の人生に寄り添う写真館だった。
住所: 東京都墨田区太平4-1-2