シチリア・サマーは、イタリアで公開されると国内興行収入が1ヶ月で100万ユーロを突破した。実話ベースの心震える傑作。舞台は1982年のシチリア島で、同性愛者と知られ周囲から好奇の目にさらされているジャンニは、ある日バイクを配達している途中で衝突事故を起こしてしまう。翌日、仕事を紹介してもらうために事故の相手ニーノを訪問する。育った環境も性格も正反対だったが仲の良い友人となり、次第に友情から愛情に変わっていく。40年前の実話がベースになっていて、多くのシチリア人でデモが行われたという。事件がきっかけでLGBTIに関する非営利団体ARCIGAYが設立されたという。ニーノ役ガブリエーレ・ピッツーロは、本作が初の映画出演作でナストロ・ダルジェント賞最優秀新人賞を受賞した。ジャンニ役サムエーレ・セグレートは、2016年にダンサーとしてデビューし、本作が長編映画3本目の出演作で同じく最優秀新人賞を受賞している。