イギリスで中国大使館の移転計画を巡って懸念が上がっている。建設予定地はロンドンの観光名所のロンドン塔や、タワーブリッジに隣接する一等地。その敷地面積は約2万平方メートルと、完成すれば中国の大使館としては欧州最大級となる。中国政府は2018年に敷地を購入したが、計画されている移転先の地下には、機密性の高い情報をやり取りする通信ケーブルが通っている。このため傍受される恐れなど安全保障上の懸念が指摘されていた。また、香港などから移住した人たちに対する中国大使館の監視が強まるのではないかという声も上がっていた。スターマー政権はこれまで3度に渡って移転計画について判断の期限を延長してきたが、20日に計画を承認すると発表した。スターマー首相は今月末、イギリスの首相としては8年ぶりに中国を訪問すると伝えられている。計画を不許可にすれば英中関係に悪影響の可能性があり、中国との関係改善に向けて配慮したとみられている。イギリス政府は承認プロセスに諜報機関も加わり、様々な対策が取られたとしてリスクを検証した結果、国家安全保障は守られると確信していると説明している。
