ヤコウタケやホシアンズタケなど、希少と言われているきのこが自宅で栽培できるようになっている。栽培キットでは種菌が入っており、SNSでは観察しながら育てる投稿が上がっている。きのこの魅力を伝えるため、栽培キットを製作した国内有数のきのこ開発メーカーを取材。今では当たり前になった原木にきのこの菌を打ち込む駒打ちの技術はこの会社で生まれた。創業者で農学博士の森喜作が考案し全国の生産者にその技術が広まっていった。保管している菌の数は3000種類に上る。日本きのこ研究所では去年、絶滅危惧種の人工栽培に成功した。キリノミタケは種を増やすときは皮が開いて煙のように胞子を飛ばす。海外では悪魔の葉巻と呼ばれている。これまで栽培の成功例はなかった。中澤武さんと牧野純さんが7年かけ人工栽培に成功した。キリノミタケは国立科学博物館に寄贈していて貴重な資料になっている。