企業で進む働き方改革で普及したリモートワークはオフィス需要に大きな変化をもたらした。湾岸エリアは20年ほど前に国際的なIT拠点を目指して再開発された。そのシンボルといわれた44階建てのオフィスビルでは、この5年で企業の移転が相次ぎ最上階含む複数フロアが空室になっている。このため共用部のリフォームや賃料の一定期間無料など営業努力を続けている。都内の大規模オフィスビルの空室率は供給過剰の目安が5%だが、湾岸エリアではこれを大きく超えている。一方、生産性向上のために新たなオフィスビルが必要なところもある。需要は都心のオフィスビルに移っている。