この大転 換でプラスに働くのが、銀行などの預金の金利上昇。三菱UFJ銀行・三井住友銀行は普通預金の金利を引き上げる。みずほ銀行などは引き上げるなど対応を予定している。一方、マイナス面として見込みされるのが、住宅ローン金利の上昇。変動型は金融機関が今後判断する。緩和策のもとで日本企業は円安や低金利の環境に慣れ、前向きな投資に踏み出すよりも現状を維持することを優先したという指摘もある。企業には金利変動リスクを踏まえ、環境の変化を先取りし成長力を高めることが求められる。外国為替市場は、1ドル151円に迫る水準まで値下がりした。日米の金利差は当面縮まらないとの見方から、円が売られやすい状況が続く。金融政策に詳しいアメリカの専門家クリシュナ・グーハ副会長は、「日本の物価の上昇基調が続けば、ことし後半にもさらななる利上げの可能性がある」との見方を示している。