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「クローズアップ現代」 のテレビ露出情報

山梨県にあったオウム真理教の教団施設に30年前の3月、警察による強制捜査が行われた。連日、捜査が進む一方で実はこのとき、施設内にいる子どもが保護されていた。全国の教団施設から保護された子どもの数は112人に上った。
小学生のころ、オウム真理教の教団施設から一時保護された加奈。30年前、加奈が暮らしていたのは、第10サティアンと呼ばれる教団施設。ここでは親に連れられてきた子どもたちが、集団生活を送っていた。子どもたちが教え込まれていたのは、オウム真理教の教えである、現世の否定。社会との関わりを絶ち、家族への執着も否定するものだった。家族関係に悩んでいた母親の入信がきっかけけで5歳の時、教団にきた。加奈も母親から離れ学校にも通わず、子どもたちだけで修行中心の生活を送っていた。当時、子どもたちを保護した警察官は、施設内部の劣悪な環境を目の当たりにしていた。教団の拠点があった山梨県では、53人が児童相談所に一時保護された。今回、山梨県への情報公開請求で、子どもたちの心身の状態を職員が記録したメモなど、2800点を入手した。加奈が児童相談所で描いた絵も見つかった。4月に描いた絵よりも、5月に描いた絵のほうが小さくなっている。加奈が一時保護されてから1か月後の5月、教祖が逮捕されたことによる心の混乱。こうした子どもたちに当時、国は長期的な支援が必要だと認識しつつも、十分なフォローはなかった。加奈は母親に引き取られ、2人で暮らし始めるもオウムの教えと社会とのギャップに苦しんだ。あらから30年たった今も周囲に話すことは出来ない。山梨県立大学人間福祉学部・西澤哲特任教授は「当事者はいまでも傷やトラウマを抱えていることがある。過去に話せる人がいて癒される経験が必要。専門家による伴奏した支援が大事」と話した。

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