大会3日前。会場のグアナファトは富士山5合目の標高2000m。20歳のジャーニーは緊張と思いきや段差だらけの崖を見て大興奮。グアナファトは急斜面に出来た段差の街。世界最大の鉱山の街として栄え一攫千金を狙った者が住み着き山の斜面に民家が立ち並ぶ。カラフルな街の理由は自分の家がすぐに分かるようにペンキで塗る。世界遺産に登録され色彩豊かな景色は絶景で人気映画「リメンバー・ミー」の舞台になった街で年間2000万人が訪れる人気スポット。階段・坂道を駆け抜けるタイムトライアルレースのコースには様々なセクションがある。3つの難所を下見。難所ポイント1つ目はゲイリーおじさんの出窓。このレースができるのは街全体の協力体制。コース作りも住民全員が参加。難所ポイント2つ目はフリーダおばさんの屋上。高さは問題ないが不安はスピードレース。連続セクションで木村絢斗にとって未知の競技。難所ポイント3つ目は距離10mビッグジャンプ。ラスト直線に待ち受ける最後のセクション。猛スピードで駆け上り、かつ体力も削られるためミスが起こりやすく最も危険なセクション。3日後のレース完走できるか?下見後ホテルへ。自転車メンテも至極の時間。こだわるのには自転車が好きということ以外にもう1つのある理由が。世界大会1週間前、木村絢斗の姿は山奥にあった。実は練習中に技を失敗し緊急手術をするほどの骨折をした。レースまで1週間、1年ぶりの実践練習。トラウマもブランクもお構いなし。世界最高峰の大会ランページに出場するため、復帰1ヶ月後のタイムレースに合意にエントリーした。