解説委員・飯田香織の解説。米国大統領選挙が11月5日に行われる。米国の政府関係者が神経を尖らせているのが世論操作を狙った外国発の偽情報。米国の有力紙ワシントンポスト、FOXニュースの偽サイトを紹介。ワシントンポストの場合、本物と異なるのはドメイン。米港大統領選挙の争点の1つがウクライナの支援。民主党・ハリス氏は「支援継続」、共和党・トランプ氏は「支援継続に消極的」。米国司法省は「親ロシア、反ウクライナの記事が多く、大手メディアの名を騙ってロシア政府のプロパガンダを拡散させる狙いがある」と指摘し、計32のドメインを差し押さえた。ただ、政府も企業も対策が追い付いていないのが実情。ロシア政府と関係のある勢力の方は月間の理よ言う者数、SNS発信の数、動画の公開本数などといった数値目標まで設定していたという。効果があったかは明らかにされていない。マイクロソフトが先月、ロシア政府の勢力による“情報工作”だとして注意を呼びかけた偽サイト、偽動画を紹介。SNSを通じて数百万回再生されたという。
米国の民主主義の信頼を揺るがすことや特定の候補を支持する狙いがある。国家情報長官室（情報機関を統括）が公表した「選挙と情報工作」に関する分析結果を紹介。情報工作を活発に行っているのはロシア、イラン、中国。マイクロソフト・スミス副会長は先月、議会の公聴会で「もっとも危険なのは選挙直前の48時間」と警官を示した。偽情報が米国で拡散しやすい理由について。支持率がきっ抗（ハリス氏：49．3％、トランプ氏：47．7％）、米国社会の深刻な分断でつけ込まれやすい、生成AIの登場。グーグル・ウォーカー社長は議会の公聴会で「生成AIを使うことで偽のニュースサイトをより効率的に作成できるようになってきている」と話した。衆議院選挙を控える日本の場合について。一橋大学・法学部・市原麻衣子教授によると、「“情報ロンダリング（洗浄）”は日本でも起きている」「チェック体制縮小のSNS会社もあり、偽情報が広がりやすい」という。偽情報、誤情報の注意点を紹介。