広島市立大学のヌルハイザル・アザムは3年前から同じマレーシア出身の被爆留学生のニック・ユソフさんの供養を行っている。ニック・ユソフさんは当時爆心地から900mにある大学の寮で被爆したとされ、被爆し19歳で亡くなった。これまでは地元の人達がニック・ユソフさんの供養を続けていて、アザムさんは日本人の取り組みに心を打たれ、自らも供養に参加するようになったという。被爆者の栗原明子さんは被爆した後にマレーシア出身の留学生のサイド・オマールさんと一緒に野宿して過ごした経験があるという。サイド・オマールさんは当時大学の寮に居た所で被爆し背中に火傷を負ったとされ、栗原明子さんはサイド・オマールさんが発熱していた中でも日本人の救助活動にあたっていた光景が忘れられないと話す。サイド・オマールさんは終戦後に帰国が決まったが被爆の影響で京都で亡くなった。アザムさんはマレーシアの被爆留学生の物語を母国に伝えるため自身で動画を作成しインターネットで公開している。アザムさんが活動を進める中で南方特別留学生の歴史について思いを強くしたと話す。