ロシアと中国、両国の関係強化が顕著になっているのがロシア極東。ウクライナ侵攻以降、欧米側はロシアへの経済制裁を強化し企業の撤退なども相次いだのに対し、ロシアは中国からの投資や中国への輸出拡大に期待を寄せている。ロシア極東の中心都市ウラジオストクでは中国人労働者の姿が多く見られ、資源開発の分野を中心に中国企業との連携が顕著になっている。街中では中国人観光客の姿が増え続けていて、中国で高級食材として人気のナマコを紹介する「ナマコ博物館」には、大型バスで中国からの団体観光客がたて続けに訪れている。さらに、こうした中国人観光客をロシア側は北方領土にも誘致しようとしている。ロシアの会社が企画した択捉島ツアーでは今年だけで中国人観光客の団体を3回、計42人案内したという。