成田空港の免税フロアの一角、わずか1坪ほどのスペースに外国人にバク嬉している商品がある。一見普通のシャツだが、生地には日本の伝統的なデザインが。中古の着物をリメイクした「サムライアロハ」は、1着2万7，000円ほどする強気な値段だが、ひと月300万円ほど売り上げる大ヒットに。購入する外国人は「とてもきれい」「こんなもの今まで見たことがない。とてもかっこいい。手頃な価格。手作りにしてはとても安い」などと話す。空港ならでは、時刻表を見ながらアメリカ便が多くなる時間帯にはアメリカ人男性が好きな柄を前面に出すなどの工夫もしている。着物の再利用というビジネスモデルのきっかけは桜井社長の地元・宮城県が関係しているそうで、「子どもが（就職で）関東に行っても（地元に）戻ってこない。そうすると着物だけが余ってしまうというケースがよくある」と話す。訪日客のハートをつかむ独特の風合いを生み出しているのは地元の女性たち。桜井社長が目指すのは「（東日本大震災の）復興へ立ち向かう精神とサムライの不屈の精神を合わせて世界中に売れるような仕組みを作りたいと思う」とのこと。