来月、無痛分娩で出産予定の女性は麻酔薬が少なくなっていると聞き不安だという。出産やがん治療等で使う麻酔薬「アナペイン」が、全国の医療現場で不足する非常事態が起きている。東京マザーズクリニックでは毎年約600人が出産し、9割が無痛分娩を選んでいるという。しかし「アナペイン」の納品が5月ごろから不安定になっていた。出産を控えた女性たちからも「早く通常通りに戻ってほしい」と切実な声。国内唯一の販売会社「サンド」によると、アナペインの製造所を海外から国内に移す過程で不具合が発生。在庫を切り崩して対応したが、出荷を制限せざるを得ず、供給が不安定になったという。影響はがんなどの治療現場にも及んでいた。浜松市の大学病院でも供給不足は深刻だった。通常は1人で1本を使用し余りは廃棄していたが、現在は1本を3分割しているという。他の麻酔薬の供給にも影響が出ていた。浜松医科大麻酔科医・成瀬智さんはアナペインの代わりに使っていた薬が徐々に追加で欲しいという要求には応えられないと早々に言われてしまったと話した。福岡厚労相は先週の閣議後会見で、この問題について言及。今月9日、販売会社「サンド」はアナペインの新たな製造所の承認を取得したと発表。現在、初回の出荷に向けて最終確認や調整を行っている段階としている。