櫻井翔は香川・さぬき市を訪れた。千田豊実さんはシベリア抑留を体験した祖父・川田一一さんと共に抑留の記憶を絵で語り継いできた。川田一一さんは1945年、軍に招集された。旧満州に進行してきたソ連軍によって収容所送りになった。帰国後はその記憶に重く蓋をしていた。しかし70歳を過ぎた頃から自らの記憶を絵として残すことを決意した。15年ほど立ったころ体調が悪化、千田豊実さんに「抑留について一緒に描いてみないか?」と伝えた。千田さんは自分が体験してないから無理だってずっと言っていたが、説得され描き始めたという。悩みながら描いたという「生き続けた鼓動」という作品を紹介した。川田一一さんは30枚の絵を書き残した。一一さんが使っていた画材は今も大切に保管してある。千田豊実さんは「生きて帰ってきたから、後世に残さないと。今もシベリアに眠る仲間がいるんだということで風化させてはいけないという祖父の強い思いはあった。苦しみながら、泣きながら描いてる様子を見るとそこまで苦しんで絵にする必要はあるのかなって家族としては思った」などと話した。千田は一一さんが亡くなって3年後、6mにもなる大作「シベリアで眠る人々」を描きあげた。