むつ市川内町にある11ヘクタールほどの農場では、地元のワイナリーが製造する特産の「下北ワイン」の原料となる8種類のブドウが栽培されている。このうち、白ワイン用の甘くて香りが強い「シュロンブルガー」という品種のブドウの収穫がきょうから始まり、農場の従業員たちは、ひと房ずつ、はさみを使って収穫し傷んだ実を丁寧に取り除いていた。農場によると去年は、この「シュロンブルガー」を中心にクマによる食害に見舞われ、被害はワインボトルに換算して、約3000本に上ったという。このため、ことしは電気柵を設置したほか、ブドウの生育状況を見ながら収穫を去年より10日ほど早めるなど対策を強化していて、これまでのところ被害は確認されていないという。ワイン用のブドウの収穫は、来月中旬ごろまで続き、ことしの収量は、例年よりやや多い約40トンを見込んでいるという。