アメリカ政府が供与を始めた射程約300キロのATACMSについて、ウクライナ政府は少なくとも去年初めからバイデン政権に供与を強く求めてきた。バイデン政権は戦闘がエスカレートし第3次世界対戦になる恐れがあるとして供与を拒んできた。供与に踏み切った背景には、ウクライナが敗北するかもしれない危機感があったものだとみられる。サリバン大統領補佐官は、しばらくは厳しい戦況が続くという見通しを示した。バイデン政権はロシア軍の侵攻に歯止めをかけようと、中国への働きかけを強める構え。ブリンケン国務長官はロシアの防衛産業の債権を中国が手助けしていると指摘していて、あす会談する見通しの王毅外相ら対してロシアへの支援をやめるよう促すとみられる。