5万9000人が犠牲となったトルコ・シリア大地震から1年を経たトルコでは、地震が発生した時刻に合わせて追悼式典が行われた。被災地では公営住宅の建設も進んでいるが、現在も70万人が仮設住宅で暮らしている。トルコ政府は1年以内に32万世帯分の公営住宅を完成させるとしていたが、入居決定は5万世帯に留まっている。また、大きな被害を受けたハタイ県では他の土地に避難する人が増えたことから人口が8％減少し、地域経済に大きな打撃を与えている。苦境が続く中、再建のカギとなっているのは生活資金の補助で、政府も無利子ローンを行うなどしているが資金が底をついているのが実情。日本政府も資金拠出を行うなどの支援を展開しているが、それでも充分とはいえない。また、同じく大きな被害を受けたシリアでは現在もテント暮らしを強いられる人がいるなど厳しい状況が続いている。