赤が目立つのは、赤が見分けられないと生き延びられなかったから。りんごが赤く見えるのは、りんごに当たった光のうち赤い光だけを反射しているので赤く見える。ヒトが最も明るく見えている色は黄色と緑の間の色。犬や猫など多くの哺乳類が2色型色覚で朱と緑は同じような黄土色で見えている。ヒトの遠い祖先ジュラマイアは2色型色覚だったとされ、夜行性で色の認識よりも光を捉えることを優先し赤を見分ける必要がなかったとされる。その後ヒトの祖先が昼間も木の上などで生活するようになると3色型色覚になったといわれる。人類の祖先は熱帯雨林で生活しイチジクなどがなっていた。イチジクは青色の実が食べ頃になると赤くなるが、色を見分けられないと食べ頃を見分けるのが困難になる。またクルミや栗などの木の実を食べていたこともわかっており、クルミは食べ頃になると赤茶色の実が現れる。同じく栗も食べ頃になると赤茶色の実が姿を見せる。赤を見分けられることで食べ物を見つけることが簡単になり生存することが出来た。また血液の色は赤く、大漁の出血は生命の危機であるため本能的に赤は危険な色となっていったと考えられている。ヒトは約180万年前から山火事などの火を使い始めたといわれ、約40万年前には火打石で火を起こしていたことが発見されている。火で焼くことで食べられるものが増え、寒さをしのげたり、外敵から身を守ることも出来た。人類の進化に欠かせない火からも赤が重要だと認識していた。ヒトが生き延びるのに重要なモノに赤が多かったことで無意識に赤に視線がいき目立って見えるようになったと考えられている。赤がどれだけ目立つか検証。森の中のりんごの色を変えて見つけるまでの反応時間を比較したところ赤が最も早かった。次に真っ白の背景に色を付けた動物のイラストから特定の動物を見つけてもらうと赤が一番早い結果となった。人間が森の中を出た生活を続ければ目立つ色は赤ではなくなるかもしれない。
