米国のバイデン大統領はSNSで声明を投稿し、大統領選から撤退する考えを明らかにした。声明では「再選を目指すというのが私の考えだったが、自分が撤退し、残りの任期で大統領としての責任を果たすことに集中することが党と国にとって最善の策だと思う」と記す。今週、自分の決断について国民に説明するとしちえる。また、ハリス副大統領を民主党の大統領候補として支持する考えを表明した。バイデン氏は81歳。6月下旬に行われたトランプ氏との討論会では言葉に詰まる、言い間違いをするシーンが多かった。今月に入ってもゼレンスキー大統領をプーチン大統領と言い間違える場面もあった。体力や認知能力の衰えを不安視する見方が広がり、俳優・ジョージ・クルーニー氏などからも大統領選からの撤退を要請。再選を狙った現職大統領が選挙戦から撤退するのは1968年の当時のジョンソン大統領以来で、きわめて異例。トランプ前大統領はSNSに「バイデン氏は大統領としても大統領候補としてもふさわしくなかった」と投稿。さらにCNNテレビに対して「ハリス副大統領の方がバイデン氏よりも簡単に勝てる」との認識を示した。ワシントンから中継。民主党は「透明性のある形で大統領候補を選ぶ」としている。1968年の当時のジョンソン大統領が撤退した時期は3月下旬で党大会まで5か月あったが、今回は時間がない。仮にハリス氏が大統領候補に決まったとして民主党全体が支えていけるかが焦点。