警察庁が設置したストーカー対策について議論する「有識者検討会」が構成員は8人。メンバーはストーカー対策の専門家や、精神医学の専門家、カウンセラーやストーカー殺人事件の被害者遺族となっている。主な議題は、悪質なストーカー加害者へのGPS機器の装着、また禁止命令を受けた加害者にカウセリング受診を義務付けるのかどうかなどが話し合われている。背景にあるのは、近年増加するストーカーの相談件数。警察庁によると、ストーカー被害の相談件数は、去年2万2881件ということで、前年比16.9%も増加している。また、ストーカー規制法違反の検挙数も年々増加していて、去年が1546件、4年連続で過去最多を更新している。被害者への接触などを禁止する禁止命令も去年は3037件ということで、過去最多となっている。桐生さんによると、最近のストーカー行為は多様化しているということ。例えば、待ち伏せ・つきまといや、GPS機器などによる位置情報取得のほか、逆恨みによる嫌がらせからストーカー行為に及ぶケースがある。件数が増えた背景には、被害を受けている人が訴えることができ始めたとも考えられる。禁止命令については、ストーカー加害者には、自分がストーカーを行っている自覚がない人もいるわけで、そういう人に対して、しっかりとこういった行為は駄目なんだと示すことが出来るということでは意味がある。社会的に活躍している女性に対して、自分たちに全く興味を示してくれないという逆恨みでストーキング行為をする人もいる。警察庁によると、60代以上が加害者のストーカー事件は、2003年は473件だったが、2023年には2518件。20年で5倍以上に増加している。去年も2685件ということで、高止まりしている。今月にもシニアの逮捕者が出ている。花火大会で知り合った20代の女性に6時間で電話を2回かけ、SNSでメッセージを3通送ったということで、ストーカー行為の疑いで63歳の男が逮捕されている。シニアによるストーカーが増える背景には何があるのか。桐生さんによると、社会的に孤立することで、人間関係への執着が強くなり、衝動的に行動してしまうことがある。10年ほど前から高齢者犯罪が増えてきた。寂しい気持ち、恋愛感情、高齢者が社会的に孤立化している中で、自分の感情をコントロール出来ないといった様々な要因がこういったストーキングに結びついている。ストーカーと判断される基準は、被害者がどんなダメージを受けているか、警察に注意されているにも関わらず繰り返すことや、こういった要件が揃えば、逮捕などにつながっていく。
