きょうから従来の健康保険証の新規発行が終わり、マイナ保険証の利用を基本とする仕組みに移行される。神奈川県川崎市にある眼科クリニック「タワーリバーク眼科」の受付で使われていたのは、マイナンバーカード。従来の健康保険証はきょうから新規発行が停止。会社員の場合は来年12月1日まで、国民健康保険などの場合は保険証に書かれて有効期限まで使うことができる。きょうから本格的に始まるマイナ保険証への移行について、街では「(ひも付けを)しないといけないんだろうと思いながら、しないまま健康保険証を使っている」「(マイナ保険証は)1回使ったことがある。正直なんのメリットも感じなかった」との声が聞かれた。マイナンバーカードを持っている人の中で保険証としている人は82%(10月末時点)。しかし、そのうちの8割以上が利用しておらず、実態はほとんどの人が従来の健康保険証を使っている。マイナ保険証にすると、どのようなメリットがあるか。従来の健康保険証の場合、患者が訪れると受付スタッフは健康保険証を見ながら氏名・生年月日などをパソコンに入力する。一方、初めてクリニックを訪れた人がマイナ保険証を出した場合はデータの入力などはなく、カードをかざすだけで受け付けは完了する。さらにメリットは診察でも…。マイナ保険証で受け付けをすると、その患者の情報がこれから診察をする医師のパソコンに即座に表示される。本人の同意を得て別の医療機関での1か月前までの診療履歴や処方薬の情報などを確認できる。