“チャイルドペナルティー”について竹内麻貴が解説する。チャイルドペナルティーとは、子どもを持つ人が職場などで直面する様々な困難や壁を指す総称。中でも特に子どもを持つことで生じる賃金低下は男女間賃金格差をもたらす重要な要因であるため多くの研究がなされてきた。所得全体におけるチャイルドペナルティーを推計した研究では、日本人男性では第1子の誕生後の変化が確認されないのに対し、女性では約60%減少し、その後出産から7年程度経過してもほとんど回復しない。母親にチャイルドペナルティーが生じる要因は、育児を前提とした就労や働き方の選択、母親の能力や仕事の評価におけるバイアス、「子どもの世話は母親がするべき」という社会規範がある。
ジェンダー規範のあり方は政策の効果にも影響を与えることが指摘されている。性別役割分業に否定的な国では育児支援が母親の収入の上昇と関連している。性別役割分業に肯定的な国では両立支援政策があっても母親がより賃金の高い仕事や働き方をできない・しないと考えられる。根本的に問題を解決するには労働市場と社会規範が変わらなければならない。企業には育児は女性が担うことを前提とした働き方や評価制度を見直すことが求められる。また、育児の変化に応じたキャリア調整を行うことも重要。
ジェンダー規範のあり方は政策の効果にも影響を与えることが指摘されている。性別役割分業に否定的な国では育児支援が母親の収入の上昇と関連している。性別役割分業に肯定的な国では両立支援政策があっても母親がより賃金の高い仕事や働き方をできない・しないと考えられる。根本的に問題を解決するには労働市場と社会規範が変わらなければならない。企業には育児は女性が担うことを前提とした働き方や評価制度を見直すことが求められる。また、育児の変化に応じたキャリア調整を行うことも重要。