ロシアのプーチン大統領は14日、ウクライナに対し、和平交渉開始の条件として、一方的に併合を宣言した4州からの撤退を求めた。ウクライナ側の和平案を協議する平和サミットが15日から始まるのを前に、西側諸国などをけん制した形。プーチン大統領は14日、ラブロフ外相らとの会談の中でウクライナに対し、新たな真の和平提案だとした上で、ロシアが一方的に併合を宣言したウクライナの4州からの撤退を要求した。これに加えてウクライナがNATO(北大西洋条約機構)への加盟計画を放棄すれば直ちに和平交渉を開始するとしている。欧米などとウクライナは15日からウクライナ側の和平案について協議する平和サミットを開く予定だが、これを前にけん制した形。ロシアは平和サミットに招待されておらず、プーチン大統領はロシアとの誠実で責任ある対話なしには平和的解決には近づけないと主張した。これに対しウクライナのゼレンスキー大統領は「要求を受け入れたとしても、プーチン大統領は攻撃をやめないだろう」と述べ、和平提案は信用できないと反発している。