フィリピン。海には地球の生きもののおよそ80%が暮らしているといわれる。中でも最も命にあふれている場所が沿岸の海。豊かだからこその激しい生存競争。生きものたちは多彩な狩りの技を進化させてきた。北米国沿岸の海の水中に広がる海藻の森で世にも恐ろしい狩りの一部始終が捉えられた。ケルプの森で最も恐ろしいサメの一種カリフォルニアカスザメ。生き抜くためには狩りの技だけでなく身を守るすべもまた必要。続いてラジャアンパッド諸島(インドネシア)の沿岸の海である魚のユニークな狩りの技を捉えた。テッポウウオは正確無比な水鉄砲が得意技。水中から木の上の獲物を見つけ出す優れた視力。テッポウウオの最大のライバルは同じテッポウウオ。撃ち落とすのがうまくても食事にありつけないことがある。穏やかな海で日々繰り返されるライバルとの熾烈な競争が唯一無二の技に磨きをかけてきた。