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「テレビから映画を問う」 のテレビ露出情報

日本でも公開が始まったイギリス映画「異人たち」。この原作が、去年亡くなった脚本家・山田太一さんが37年前に書いた小説。主人公は、ロンドンに1人孤独に暮らす中年男性。子供の頃に両親を事故で失った過去がある。その両親が当時の若い姿で現れる。「もし死んだ両親に再会できたら」と誰もが想像を掻き立てられるようなストーリー。山田さんは、これまですることが無かった過去に向き合ったと明かしている。現在をしつこく書いていこうと思ってやっていたが、人間は大半は過去の産物なので過去というのは無視できないなどと話した。小説には自身の過去が色濃く反映されている。主人公は同じシナリオライター。そして、山田さんも10歳で母親を亡くしていた。山田さんの次女は、小説を書いた当時は批判されたり家族の体調が良くなかったりと山田さんにとって難しい時期だったという。自分のいい所も悪い所も全部ひっくるめて受け止めてくれる存在が、幻想の中の両親ではないかと思ったそうだという。だが中年の男が父母に甘えたいというのは誰も読みたくないだろうから、ファンタジーの力を借りて亡くなった両親であればうまくいくのではと思い当たったと言っていたという。山田さんの小説では、初めての翻訳となった「異人たちとの夏」。今では10を超える言語で読まれている。映画化しようと目をつけたのがアンドリュー・ヘイ監督。この物語に深い共感を覚えたという。監督は、主人公自身と同じ同性愛者という設定に変えた。山田さんと同じ様に自分の過去に向き合おうとした。両親は中年になった主人公に小さな子どものように接する。無償の愛に主人公は癒やされていく。そしてゲイとして抱えてきた葛藤を両親にぶつけ、和解していく。過去に向き合い今の自分に折り合いをつけたいという思いは、国や言葉、セクシュアリティを超えて普遍的なものであると監督は言う。山田さんは亡くなる直前に完成を見届けていた。満足そうに感慨深げにしていたという。

他にもこんな番組で紹介されています…

2024年5月10日放送 15:10 - 15:55 NHK総合
午後LIVE ニュースーンミニ番 つまみぐい
映画「異人たち」は去年なくなった脚本家・山田太一さんが37年前に書いた小説「異人たちとの夏」が原作となっている。英国で映画化された「異人たち」を紹介。子どもの頃に両親を亡くした主人公の前に、亡くなっているはずの両親が若い時の姿で現れるという物語。山田さんによると小説には自身の過去が反映されているという。次女・長谷川佐江子さんに話を聞いた。佐江子さんによると、[…続きを読む]

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