出会いからイノベーション創出へについての解説。主催者はDXを進める会社で仕事や経済を活性化させたいという思いから今回こうした出会いの場を設けたということだが、今後さまざまな展開が期待できそうだ。松江は「ただ、一方で企業の規模によって実態が異なるのが実情。従業員100人未満の中小企業がDXに着手している割合は4割程度でまだまだ大きな課題を抱えている」などと話した。また、「中小企業のデジタル化は、デジタライゼーションという業務効率を中心にした取り組みが大半だが、DX・デジタルトランスフォーメーションの効果を得ていくうえで営業上の成果・新しい収益源の獲得ここにいかにつなげられるかが鍵を握る」などと話した。実際、従業員20人未満の金属加工業は自社の清算管理をシステム化することを通じて効率化することだけでなく取引先の町工場まで広げるそれによって外販に成功して新しい収益への獲得につなげるといったこともあげられた。また、80人規模の運輸業は、今まで手作業でやっていた業務をシステム化することによって車両と荷物の流れを可視化する、それによって運輸業だけではなく、倉庫管理業まで業務を広げる、そんな収益への獲得の仕方に成功した例もあるという。
DXを進めていくうえで松江は最大の課題としてDXを推進できる人材の不足を挙げた。デジタル化に向けて人への投資・従業員への投資をいかにできるかが鍵を握る。企業はデジタル化に向けた教育のプログラムだけではなく、研修によって身につけた技能をエキスパート手当てといった形で賃上げにつなげる投資の仕方をしたい。もしくはプログラミングの知識がなくてもできるような濃厚度なツールを全従業員に配布してデジタル化への抵抗を減らす、こういった投資の仕方をしているケースもある。DXは”単なる業務のデジタル化”ではなく、デジタル化によって産業の仕組み自体を変え、向上させる取り組み。国も後押ししているDX。これまで以上に加速していきそうだ。