デロイトトーマツグループ執行役・社会構想大学院大学教授・松江英夫さんがこのニュースについて解説。特徴は、食料品の価格が伸び続けているが、エネルギーの価格の伸びが鈍化している点にある。電力料金とガス料金を補助金で抑えるという政策の効果が出ているのが背景にある。物価対策も今の選挙の政策の重点の一つだが、財源の裏付けについてほとんど触れられておらず、政策の実現性に大きな課題を抱えている。また、価格の上昇の背景には日本の輸入依存度の高さがあり、コストプッシュ型のインフレを招きやすい構造上の課題がある。物価を適切にコントロールしながらも実質賃金の上昇をいかに持続できるかに向き合った責任ある議論を期待しているという。