米国のブリンケン国務長官は11日、英国のラミー外相とともにウクライナの首都キーウを訪れ、ゼレンスキー大統領と会談した。欧米が供与した射程の長い兵器の使用制限の撤廃を認めるかどうかを巡り、ブリンケン長官は戦況に与える影響なども見極めたうえで判断する考えを明らかにした。会談では、欧米が供与した射程の長い兵器をロシア領に対し使用できるよう、制限の撤廃を認めるかどうかが焦点となった。会談後の会見でブリンケン長官は、使用制限の撤廃でウクライナ側の被害軽減でき、戦況好転させられるのかなど、見極めたうえで判断する考えを明らかにした。今月13日に行われる、バイデン大統領と英国のスターマー首相との会談でも引き続き協議の見通し。またキーウでは、ロシアに一方的に併合されている南部クリミアをテーマにした国際会議が開かれた。演説でゼレンスキー大統領は、私たちは土地を取り引きに使うことはない。国民を見捨てることもしない、と述べ、ロシアに占領された領土の奪還を目指す考えを改めて強調した。記者会見でゼレンスキー大統領は、戦争を終結させるための計画について、パートナーが支持すればロシアに戦争を終わらせることが容易になる、と述べ、ウクライナの和平案を話し合うためことし11月にも開催したいとする首脳会議に合わせ、支持を各国から取りつけ、ロシアへの圧力につなげたい考えを示した。