シリアの反政府勢力が首都・ダマスカスを制圧してから一夜明け、ロシアは9日、アサド大統領のロシアへの亡命をプーチン大統領が認めたと発表した。ダマスカスでは9日、アサド政権を打倒した反政府勢力の兵士たちの姿が多く見られたが、今のところ大きな混乱は起きていない。また、トルコの国境では、シリアからの避難民が祖国に戻ろうとして、長い列を作っていた。トルコは、およそ300万人を受け入れた最大の避難国。一方、シリアを出国したアサド大統領と家族について、ロシアのペスコフ報道官は9日、プーチン大統領が亡命を認める決定をしたと発表した。今回、首都制圧の中心的な役割を果たした「シャーム解放機構」は過激派組織に源流をくみ、米国などからテロ組織に指定されている。さらに、政権打倒には、別の反政府勢力なども加わっていて、今後、平和裏に政権が移行するかが焦点。