ニューヨーク証券取引所から、6日のニューヨーク株式相場について東海東京証券アメリカ・中川幾代が解説。前日までの反動で押し目買いが広がった。S&P500は一時2%を超えて上昇。決算を発表した銘柄の上昇が目立ち、昨年ジョンソン・エンド・ジョンソンから独立した消費者向け医薬品企業・ケンビューは、通年のオーガニック売上高見通しの中央値が市場予想を大きく上回ったことが好感され急伸。ライドシェア大手・ウーバーも4−6月期の取扱高が予想を上回り、株価が上昇。景気不安がくすぶる中、CEOが「顧客からの需要の軟化はみられない」とコメントしたことも前向きに受け止められた。動物向け医薬品大手・ゾエティスの決算発表は4−6月期売上高が、ペット部門、家畜部門の両部門で市場予想を上回る内容。アメリカでは物価高を背景に動物病院におけるペットの診察回数が減っているが、事業の成長は続くとし、通年の業績ガイダンスを引き上げたため、株価は大きく上昇。アメリカでは足元で景気後退懸念が行き過ぎとみるエコノミストのコメントも出ている。市場ではアメリカ経済が若干の減速を見せても乗り切ることができる、優良銘柄やセクター選別のヒントとなる材料への反応が敏感になったよう。
金利・商品・欧州株式・株式先物の値動きを伝えた。
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